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就職活動での小論文の構成

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就職活動での小論文に限らず、小論文というものを書く場合の構成については、
①3段構成(序論・本論・結論)が書きやすいとか②起承転結の4段構成のほうが効果的だとか、いろいろな考え方が紹介されています。
しかし、重要なことは、実は、問題文が尋ねていることに答えているかどうかなのです。
問題文に答えていない答案は、どれほど正確かつ詳細に書いてあっても、0点です。
問題文への回答としては、「どのようなことがらをどのような順序で書いていけば採点者に分かりやすいか」ということを最優先に考えるべきなのです。

定型に沿って実例を解くと…

問題文の実例として、「都市生活を送るためには、道路、清掃工場、下水処理場などの公共的な生活基盤施設は不可欠です。しかし、このような施設の設置は、近隣住民からの反対を受けることがあります。
こうした状況の中で、魅力的なまちをつくっていくために、都市生活を支える基盤となる施設のあり方を述べた上で、社会における合意形成について、あなたの考えを論じなさい。」
という例題(これは東京都特別区の採用試験の問題です)に、上記の構成方法を当てはめると、以下のようになります。

この例題では、第1に、問われている事項は、主として、問題文の第2文であることを明確に把握しなければなりません。

問題文の第2文の冒頭に「こうした状況の中で」とあり、「第1文に記述されている状況を前提として、第2文の課題に答えてくれ」というのが、この例題の要求だからです。
したがって、第1文に記述されている内容について、あまり詳細に論じてしまうと、問題文の要求に答えていないと判断されてしまいます。
第2に、しかしながら、「道路、清掃工場、下水処理場などの公共的な生活基盤施設が、都市生活を送るために不可欠である」ということの内容の説明自体は必要です。
なぜなら、公共的な生活基盤施設が不可欠であることと近隣住民からの反対を受けることとの関係・バランスについて論じることになるので、
生活基盤施設の不可欠性について説明しておく必要があるからです。この説明については、都市生活の特徴を十分に考慮することが有効です。
第3に、生活基盤施設の設置が近隣住民から反対を受ける理由についても、説明しておく必要があります。
既に述べたように、生活基盤施設の不可欠性と近隣住民から反対を受ける理由との関係が問題となっているからです。
第4に、以上の点について簡潔に説明した上で、第2文の要求に答えていくことになります。

第2文は、①魅力的なまちをつくっていくためには、生活基盤施設はどのようなものでなければならないか、
②社会における合意形成とはどういうものか、生活基盤施設の設置に関してはいかなる合意形成の方法が適切か、この2点について論じなければなりません。
「を述べた上で」とはっきり記載されているので、①に関する論述を省略することはできません。
さらに、②の「社会における合意形成」という言葉がなぜ出てきているのかを十分に考える必要があります。

要するに、「生活基盤施設の設置を自治体が一方的に決定して実行すればよいのか」という問題意識が要求されているのです。
以上のような小論文の構成は、問題文の分析から生まれるものであって、定型的な書き方に当てはめて生まれるものではないことに、十分に留意してください。

まとまりのある論理構成にするには?

もっとも、この方法とは別に、一般論としては、問題となっている概念の定義・現在の状況・問題点の提示・原因の究明・解決方法の提案という順序で書いていく方法も、問題文の短い「1行問題」に対しては、かなりの程度に有用です。
この方法の場合、特に「原因の究明」の部分は重要です。これを指摘しないと「解決方法の提案」の段階へと論述を進めることができないこと、この部分が推論の核心部であることが、その理由です。

さらに、課題文がかなり詳細である場合には、課題文の主張の一部を肯定して、
「たしかに、……である」としたうえで、課題文の主張の他の一部に異論を唱えて、「しかしながら、……という問題がある」とし、
この矛盾を回避する提案を試み、「これを解決するためには、……することが必要である。その具体的方法としては、……が考えられる」という論の進め方が、小論文全体をまとまりのよいものにする効果があります。

 

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2013年9月30日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:就活の小論文の書き方

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